妊婦の訪問看護はどんな内容?いつまで受けられる?【看護師監修】
妊産婦(周産期)の方が受けられる、訪問看護がある事を知っていましたか?
今回は、実際に妊産婦(周産期)に特化した訪問看護ステーションである当ステーションが、具体的にどのような看護を行えるのか、いつまで受けられるのか、等をご紹介いたします。
そもそも訪問看護とは?
訪問看護とは、在宅看護やケアを希望される患者様に、看護師が訪問して看護や医療処置等、日々の療養のサポートを行うサービスです。
一般的にかかりつけ病院の看護師が訪問するのではなく、別途、利用者が訪問看護ステーションと契約を行い、そのステーションの看護師が訪問を行います。
訪問看護はどんな人が受ける?
- 乳幼児~高齢者まで、だれでも受けられる
- 自宅で状態の経過観察や療養上の相談をしたい方
- 自宅で機能維持を目的とした、リハビリテーションを行いたい方
- 家族で医療処置を行っている方
- 投薬の管理やサポートを受けたい、受ける必要のある方
- その他、継続的な看護が必要な方
訪問看護制度はまだ認知度が低く、自分が利用できる事に気が付いていないケースが多くあります。
その為、訪問看護を受けたいという方は、まずは主治医やソーシャルワーカー等の身近な存在に相談してみると良いでしょう。
もしくは、地域の訪問看護ステーションへ相談する事で、主治医との連携等を行ってくれるケースもあります。
妊婦・産婦でも訪問看護は受けられる?
訪問看護の中でも、妊産婦の訪問看護というと、まだ認知度が低くイメージがつかない方もいらっしゃるかもしれませんが、妊産婦向けの訪問看護サービスも存在します。以下ではその対象者や内容を紹介しています。
妊産婦の訪問看護の対象者
- つわりや貧血がひどく、点滴などの処置が必要な方
- 産後に乳腺炎等の乳房トラブルのある産婦さん
- 産後うつなどの精神的に不安定な妊産婦さん
- 基礎疾患があり、健康管理の支援をしてほしい妊産婦さん
- その他、主治医が訪問看護を必要と判断する場合
一般的に、妊娠に伴う様々な症状や、基礎疾患などの、看護のサポートが必要と判断された場合に訪問看護を受けることが可能です。実際に受けられる症例は上記の限りではありませんので、まずは主治医に相談してみる事をお勧めいたします。
妊婦・産婦が受けられる訪問看護の内容
妊産婦の訪問看護の内容
- つわりや貧血に対する点滴
- 産後うつや精神的な問題の相談・サポート
- 授乳指導・サポート
- 乳幼児の沐浴
- 育児相談
- 医療的サポートが必要な乳幼児の看護
- NICUやGCUから退院して間もない乳児の看護
- その他、訪問看護指示書に基づく看護
妊産婦向けの訪問看護サービスでは、妊産婦本人の他、乳幼児に向けた育児サポートや看護も行っているケースもあります。一般的な訪問看護と同様に、自宅療養を行える妊産婦の方や乳幼児が、自宅で適切なサポートを受ける為のサービスです。
まずは主治医や医療機関に相談
訪問看護は、疾患を抱えている妊産婦の方や、何らかのサポートが必要な妊産婦の方にとってとても心強い存在になります。
一方、訪問看護を受ける制限は厳しくはありませんが、主治医が発行する「訪問看護指示書」が必須な事=「継続的な看護が必要か」の主治医の判断に委ねられる為、妊産婦で訪問看護を受けたいという方は、まずは主治医に相談いただくことをお勧めいたします。